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「個人情報管理台帳」の項目「消去・廃棄/記録」という項目がありますが、ここは何を指していますか?

公開日:2014/06/19
※本記事は、ISM Web store が作成・検証したものです。

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「個人情報管理台帳」の項目「消去・廃棄/記録」という項目がありますが、ここは何を指していますか?

委託者に対して、削除・廃棄した証明、エビデンス的な物の提出の要・不要を表しているということでしょうか。

結論から申し上げますと、この項目は「その個人情報が役割を終えた際、どのようなルールで捨て、その事実をどう記録に残すか」という、ライフサイクルの出口(終着点)を定義するものです。

ご質問の「委託先からの証明書の要否」も、この項目で定めるべき重要な要素の一つとなります。

1. この項目が指している具体的な内容

JIS Q 15001では、個人情報の「取得」から「消去・廃棄」までを一貫して管理することが求められています。この項目には、主に以下の2点を記載します。

  • 消去・廃棄の方法:
    「シュレッダー廃棄」「データ削除ソフトによる消去」「委託先による溶解処理」など、具体的な手段を特定します。
  • 廃棄の記録(エビデンス)の管理:
    いつ、誰が捨てたのかを「廃棄記録簿」に付けるのか、あるいは委託先から「廃棄証明書」を回収するのかといった、証跡の残し方を定義します。

2. 委託先へのエビデンス提出の要・不要について

ご指摘の通り、外部へ処理を委託している場合、その委託先から「消去・廃棄の証明書」を提出してもらう必要があるかどうかを、ここで整理しておくことは非常に有効です。

  • 要・不要の判断基準:
    リスク分析の結果、重要度が高い個人情報(マイナンバー、機密性の高い顧客情報など)については、確実に廃棄されたことを確認するために「証明書の提出を要する」と定義するのが一般的です。

3. 規格要求事項との関連性

旧来の「6.1 個人情報の特定」のフェーズだけでなく、最新の安全管理措置(JIS Q 15001:2023 A.10)の観点からも、消去・廃棄の明確化は必須です。

  • リスク対策(箇条6.2.1):
    「捨て方が曖昧であること」自体が大きな情報漏洩リスクとなります。
  • 安全管理措置(箇条 A.10):
    個人情報を消去、または機器・媒体を廃棄する場合の具体的な手順を定め、実施した記録を保持することが求められています。

4. 実務上のアドバイス

「消去・廃棄/記録」の欄を埋める際は、以下の例を参考にカスタマイズしてみてください。

記入例:

  • 社内PCデータ:
    専用ソフトによる上書き消去後、情報システム担当者が「廃棄記録簿」へ記入。
  • 紙の契約書(委託):
    専門業者へ溶解委託し、発行された「廃棄証明書」を5年間保管。

個人情報管理台帳は、一度作って終わりではなく、この「消去・廃棄」が実行された時に初めてライフサイクルが完結します。関連ブログ記事「開示対象個人情報の判断基準」も参考に、データの入口から出口までを整合性のあるルールで管理していただければと思います。

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執筆・監修: カスタマーサポート

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