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Pマークの職務権限表は、別に規程した方がよいのでしょうか?

更新日:2019/09/19 (公開日:2007/10/03)
※本記事は、ISM Web store が作成・検証したものです。

職務権限表について教えて下さい。

通常業務における職務権限表と、個人情報における職務権限表は、別途設けた方がよいのでしょうか?
(個人情報保護においては特別に職務権限表を設けるなど。。。)
もしくは逆に別途あえて設けて運用したほうが、わかりやすいなどありますでしょうか?

私的には、分けた方がわかりやすい気がしています。

出来れば社内的にはそのように進めたく思っているのですが、いかがでしょう?
宜しくお願い致します。

ご質問ありがとうございます。社内規程を整備する際、既存の職務権限規定とどう整合性をとるかは、運用効率を左右する非常に重要なポイントです。

結論から申し上げますと、「個人情報保護に関する権限」を明確に定義し、全従業員に周知されていれば、必ずしも独立した「職務権限表」という形式で別冊で作る必要はありません。

むしろ、最新の運用トレンドでは、質問者様が懸念されている「運用の煩雑さ」を解消するため、よりシンプルな方法が推奨されています。以下の3つの視点で整理・解説します。

1. JIS Q 15001(Pマーク規格)が求めていること

規格(JIS Q 15001:2023)では、個人情報保護マネジメントシステム(PMS)を適切に運用するための「役割、責任、及び権限」を割り当て、それを組織内に伝達することを求めています。

ここで重要なのは「形式」ではなく、「誰が、どのような責任を持ち、どこまでの権限があるのかが明確になっていること」です。

2. 「別運用」か「統合運用」か、どちらが良いのか?

質問者様が仰る通り、導入初期は「別運用」の方がPマーク専用の役割が際立ち、理解しやすいというメリットがあります。しかし、長期的な運用を考えると以下の点も考慮すべきです。

  • 別運用のメリット:
    Pマーク審査時に「どこに書いてあるか」が即座に提示でき、説明が容易。
  • 統合運用のメリット:
    人事異動などで職務権限が変わった際、複数の文書を修正する手間(整合性チェック)が省け、修正漏れを防げる。

3. 弊社の推奨する「PMS推進体制図」によるスマートな解決策

弊社の最新版サンプル文書集では、管理の煩雑さを避けるため、あえて独立した「職務権限表」は作成せず、「PMS推進体制図」に集約する手法を採用しています。

  • 一つの表で完結:
    「組織体系図」の横に、それぞれの役職が持つ「責任及び権限」と、それに関連する「PMSマニュアルの項目」を並記します。
  • 伝達の仕組み:
    作成した体制図をマニュアルの一部として配布するだけでなく、朝会での講話や定期的な教育(eラーニング等)を通じて伝達します。これにより、「表を作って終わり」ではなく、実態を伴う運用として審査員にも高く評価されます。

アドバイス:社内調整の進め方

社内で「分けた方がわかりやすい」という意見が強い場合は、「まずは推進体制図の中で役割を明確化し、必要に応じてマニュアルの別章として詳しく記載する」という形からスタートしてはいかがでしょうか。

「職務権限表」という大仰な書類をゼロから作るよりも、「今の組織図に個人情報保護の役割をマッピングする」という考え方の方が、現場の理解も得やすく、更新の負担も少なくなります。

弊社の「プライバシーマークサンプル文書集」では、この「PMS推進体制図」のテンプレートを収録しており、そのまま貴社の体制を当てはめるだけで規格要求を満たせるよう設計しております。ぜひご活用ください。

ISM Web store

執筆・監修: カスタマーサポート

ISMS、プライバシーマーク、ISO9001の取得・運用支援において、25年以上のコンサルティング実績を持つ専門チームが執筆しています。現場での指導経験と、数多くの審査対応ノウハウを凝縮して制作した文書・教育用テキストを販売しています。ご購入の有無にかかわらず、無料メールサポートにて専門家が直接お答えします。