開示請求の「提出すべき書面の様式」とは?専用の依頼書が必須ですか?
質問事項①
JIS要求事項
・開示請求の求めに応じる手続き
(審査を受けた内容)
・規格のa)~d)の事項について、応じる手順が、それぞれ規定されていること
(不備及び確認事項)
・「情報主体の権利管理規定」5(開示の求めに応じる手続き)で、
b)が要求する「開示等の求めに際して提出すべき書面」の様式の引用がない。
b)受付窓口の担当者が受け付ける。「開示請求」の様式を設けていない。
これは、個人情報を開示してほしい人が弊社に開示を請求する時の様式の事でしょうか?
たとえば、開示請求依頼書みたいな物?
結論から申し上げますと、ご認識の通り「開示請求依頼書」のような、本人が請求する際に記入する書類に関する指摘です。しかし、最新の規格対応および弊社の雛形においては、必ずしも「本人に記入させる専用様式」を設ける必要はありません。
指摘の意図と、審査員への妥当な回答方法を詳しく解説します。
1. 指摘の背景:規格が求めている「方式」とは
JIS Q 15001(および最新の法対応)では、開示等の請求を受け付ける際、「本人の利便性」を重視しています。
指摘にある「b) 提出すべき書面の様式」について、多くの審査員は「企業指定の申込書(依頼書)」があることを想定して確認します。そのため、専用の「申込書」が見当たらないと「様式がない=手順が不備」と判断されがちです。
2. 弊社の雛形における解決策(独自性と合理性)
弊社の最新サンプル文書では、「本人に過重な負担をかけない」という規格の趣旨を最大限に活かし、あえて専用の「申込書」を本人に書かせない運用を採用しています。
- 規程(サンプル文書)の根拠(6.2 b項):
「当社は、開示等の請求等に対して、特別な様式を設けず、以下の方法で受け付ける。(直接・電話・FAX・WEB・メール)」
このように、電話やメールでも受け付けられるよう規定しています。この場合、本人が書面を作成する手間が省けるため、むしろ規格が求める「利便性の向上」に合致した高度な運用と言えます。
3. 指摘に対する「正解」の回答ロジック
審査員には、以下のように説明することで「不備ではない」ことを納得させることができます。
- 「本人が書く様式」はあえて設けていない旨を伝える:
「本人の負担を軽減するため、あえて特定の請求書様式への記入を必須としていません。電話やメール等、本人にとって最も簡便な方法で受け付ける運用にしています。」 - 社内の記録様式を提示する:
「本人からの請求内容は、受付担当者がヒアリングし、社内様式である『窓口対応記録(B16-D01)』に直接記録します。これが、規格 b) が要求する『受付の方式』に対応する社内エビデンスとなります。」 - 通知のプロセスを説明する:
「対応結果については、必ず『通知書(B16-D02)』を用いて本人に書面で回答する手順(規程7.(4))を確立しており、本人の権利行使を確実に保証しています。」
4. まとめ:審査対応のアドバイス
もし審査員から「それでも本人から何らかの書面をもらうべきだ」と強く推奨された場合は、弊社の「窓口対応記録」を「請求書兼記録書」として本人に送付し、署名をもらうといった運用に変更することも可能です。
しかし、基本的には「利便性配慮のために様式を固定していない」という現在の規程通りの主張で、JISの要求事項を十分に満たしています。
