内部監査・外部審査で使用した文書や記録はシュレッダー廃棄しても大丈夫?(審査証拠の保存と管理のポイント)
COM-B01 文書管理規定について
2.8 文書の公開
(6) 審査(外部審査、内部監査)については、該当する適切な版を出力し、使用する。
審査終了後はただちに回収し、シュッレダで廃棄する。
と記載されています。
規格要求事項は、「組織は、監査プログラムの実施及び監査結果の証拠として、文書化した情報を利用可能な状態にしなければならない。」としているのでシュレッダで廃棄してもよいのかどうか判断に悩みます。
どのように扱えばよいかご教授願えますでしょうか。
ご質問ありがとうございます。結論から申し上げますと、審査の「記録」は保存が必要ですが、「審査用に出力した規程の控え」は廃棄して問題ありません。
ISO/IEC 27001(ISMS)の運用において、内部監査や外部審査(審査登録機関による審査)で使用した資料をどのように扱うべきか迷うケースは少なくありません。
規格要求事項では「組織は、監査プログラムの実施及び監査結果の証拠として、文書化した情報を利用可能な状態にしなければならない」と定められています。そのため、すべての資料を審査終了後に直ちにシュレッダーで廃棄してしまうと、次回の審査時に証拠を提示できず不適合となるリスクがあります。
この問題を防ぎ、正確な運用を行うためには、「1.審査の証拠となる記録」と「2.審査用として一時出力した規程類」を明確に分けて管理することが重要です。
1. 審査で使用した「記録」の扱い(保存が必要)
チェックリスト、内部監査報告書、指摘事項の記録など、審査の実施結果や客観的証拠となるものは「記録」に該当します。
これらは次回の審査時や監査の追跡確認で必要となるため、規定された保存期間(例:次回の審査終了まで、または組織の文書管理ルールに基づく期間)の間、適切に保管しなければなりません。審査終了後すぐに廃棄してはいけません。
2. 「審査用として一時出力した規程類」の扱い(廃棄してよい)
一方で、審査員や被監査者が当日確認するためだけに一時出力したマニュアル、手順書、規程などの控え(管理外のコピー)は、情報漏洩や古いバージョンの混同を防ぐ観点から、審査終了後に速やかに回収・シュレッダー等で廃棄する運用で問題ありません。
3. 「文書管理規程」の具体的な修正案
現在の文書管理規程の記載が誤解を招く恐れがある場合は、以下のように「記録」と「一時出力資料」を明確に区別した表現に改訂することをお勧めします。
【改訂後の規定文例】
(6) 審査(外部審査、内部監査)においては、適切な版を出力して使用する。
審査の証拠となる記録(チェックリスト、報告書等)については、規定の保存期間に従い適切に保管する。審査用に一時出力したマニュアル等の資料は、審査終了後、速やかに回収・廃棄する。

