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【図解】マイナンバー制度の仕組みと事業者の対応マニュアル|安全管理措置と実務プロセス

更新日:2026/03/28 (公開日:2016/06/13)
Pマーク解説資料.  5,976 views
※本記事は、ISM Web store が作成・検証したものです。

2016年(平成28年)の運用開始以降、デジタル社会の共通基盤として進化を続ける「マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)」。現在は行政手続きの効率化だけでなく、マイナンバーカードを活用した健康保険証の一体化(マイナ保険証)や公金受取口座の登録など、国民の利便性向上と民間連携が一段と加速しています。

民間事業者にとっても、従業員の源泉徴収や社会保険手続き、外部専門家への報酬支払い時の番号収集など、マイナンバー(特定個人情報)を取り扱う場面は日常化しています。しかし、マイナンバーには法律(番号法)に基づく厳格な「安全管理措置」や「廃棄ルール」が定められており、適切な管理体制の維持は事業者の重要な責務です。

そこで本記事では、複雑なマイナンバー制度の全体像、事業者や個人が番号を必要とする具体的な場面、そして事業者が遵守すべき安全管理の要点を、1枚の解説シート(PDF)に分かりやすく整理しました。

社内教育(従業員研修)の教材や、自社の運用体制を見直すためのチェックガイドとして、ぜひご活用ください。

【この記事でわかること】

  • マイナンバー制度の目的と最新の動向
  • 個人や事業者がマイナンバーを必要とする具体的な場面
  • 事業者が遵守すべき「3つの法的義務」と安全管理措置

目次

1シートで理解するマイナンバー制度 解説図解

※画像をクリックするとPDFが別ウィンドウで開きます

本図解シート(PDF)の構成とポイント

この1枚の解説シートは、マイナンバーの取得から廃棄に至る実務プロセスを視覚的に網羅しています。主に以下の3つの視点から、全体像を迷わず理解できるように設計されています。

  • 【誰が・いつ使うのか?】(左側エリア)
    従業員やその扶養家族、外部の有識者(講演者・執筆者など)から、事業者がどのような手続き(源泉徴収・社会保険など)のために番号の提示を受けるのか、具体的なシーンをイラストで図式化しています。
  • 【事業者が守るべき実務プロセス】(中央〜右側エリア)
    マイナンバーの「取得(利用目的の明示、本人確認)」→「収集・保管の制限」→「外部への委託・再委託のルール」→「適切な廃棄・削除」という、法的なライフサイクルと実務上の注意点を一目で追えるように配置しています。
  • 【組織に求められる安全管理措置】(右下エリア)
    個人情報保護委員会のガイドラインに基づく「安全管理措置」の基本(組織的・人的・物理的・技術的対策)と、従業員への監督義務についてエッセンスを凝縮して解説しています。

まずはこのシートを手元に置きながら、以下の解説を読み進めていただくことで、形骸化しがちな社内ルールのチェックや、新入社員・取扱担当者への確実な教育を短時間で行うことが可能です。それでは、現在のマイナンバー制度の具体的な中身と動向について詳しく見ていきましょう。

マイナンバー制度の目的と最新の動向

マイナンバーは、日本国内に住民票を有するすべての人に付与される1人1つの12桁の番号です。社会保障、税、災害対策の3分野において、複数の機関に存在する個人情報が同一人物のものであることを迅速かつ正確に確認するために活用されています。

デジタル庁を中心に推進される現在のマイナンバー制度には、主に以下の3つの大きな効果(メリット)があります。

1. 行政の効率化

行政機関や地方公共団体等において、情報の照合や転記、入力に要する時間や労力が大幅に削減されました。複数の業務間でのデータ連携が進んだことで、手続きの重複や無駄が排除されています。

2. 国民の利便性の向上(マイナポータル・マイナ保険証の活用)

各種申請時に住民票の写しなどの添付書類が不要となり、行政手続きが大幅に簡素化されました。また、オンライン窓口「マイナポータル」を通じて、自身の行政情報(特定健診情報や医療費、税情報など)の確認や、さまざまな行政サービスのワンストップ申請が可能になっています。さらに、健康保険証との一体化など、日常生活における活用範囲も広がっています。

3. 公平・公正な社会の実現

所得や他の行政サービスの受給状況が正確に把握しやすくなるため、不当に負担を免れることや、給付を不正に受けることを防止します。同時に、本当に支援を必要とする困窮者に対して、きめ細かく迅速な支援(激甚災害時の迅速な給付金支給など)を行えるようになります。

マイナンバー(個人番号)は誰がどのような場面で使うのか?

マイナンバーは、法律や自治体の条例で定められた特定の行政手続きにおいてのみ使用が認められています。そのため、個人・事業者を問わず、以下のような具体的な場面で提示や収集が求められます。

個人の利用場面

個人(住民票を持つすべての方)は、法令で定められた「個人番号利用事務」を処理する行政機関や地方公共団体、またはそれに準ずる民間機関から求められた場合、手続きを適正に行うために自身のマイナンバーを提示する必要があります。

  • 税の手続: 税務署に提出する確定申告書などへの記載
  • 社会保障の手続: 年金、雇用保険、医療保険の手続き、児童手当や福祉給付の申請など
  • 金融機関での手続: 証券口座の開設、投資信託・海外送金等の取引時における番号提示

民間企業の対応場面

民間企業は「個人番号関係事務取扱事業者」として、法令に基づき従業員や外部の有識者からマイナンバーを収集・記載して行政機関に提出する義務があります。

  • 従業員・扶養親族の管理:
    健康保険・厚生年金への加入手続き、雇用保険の届出、源泉徴収票の作成・提出など
  • 外部への報酬支払い:
    弁護士や税理士などの専門家への報酬、講演料、原稿料などの支払調書作成時における、外部対象者からのマイナンバー取得

事業者が遵守すべき「3つの法的義務」と安全管理措置

マイナンバーが含まれる個人情報は「特定個人情報」として分類され、通常の個人情報よりも厳格な制限と罰則が設けられています。事業者は組織として適切な管理体制を構築しなければなりません。

1. 利用・収集・保管の厳格な制限

マイナンバーは、法律に定められた社会保障、税、災害対策に関する事務を行う場合を除き、コピーをとったり保管したりしてはなりません。また、「従業員番号」や「顧客管理ID」の代わりにマイナンバーを利用することは法律で固く禁じられています。必要がなくなったマイナンバーは、できるだけ速やかに(遅滞なく)廃棄または削除しなければなりません。

  • 目的外利用の禁止:
    社内の人事評価管理や福利厚生のIDなど、税・社会保険・災害対策以外の目的で番号を使ってはなりません。
  • 不必要な収集・コピーの禁止:
    手続きの予定がないにもかかわらず、事前にマイナンバーや通知カード、マイナンバーカードのコピーを収集して保管することはできません。
  • 速やかな廃棄義務:
    退職などにより、法定調書の保存期間(原則7年など)を経過し、今後手続きでマイナンバーを扱う必要がなくなった場合は、できるだけ速やかに(遅滞なく)復元できない方法で廃棄・削除しなければなりません。

2. 必要かつ適切な「安全管理措置」の実施義務

事業者は、特定個人情報の漏えい、滅失、毀損を防止するため、以下の観点から適切な安全管理措置を講じなければなりません。これらは従業員(パート・アルバイト、役員等を含む『従業者』全体)に対する監督・教育も含みます。

  • 組織的安全管理措置(取扱規程の策定、責任者の配置など)
  • 人的安全管理措置(従業員への定期的な教育・研修など)
  • 物理的安全管理措置(管理区域の施錠、鍵や書類の厳重管理など)
  • 技術的安全管理措置(アクセス権限の制限、ウイルス対策、暗号化など)

3. 委託先の監督責任(再委託の制限)

給与計算や社会保険手続き、廃棄処理などを外部のベンダーや社労士に委託する場合、委託先が適切な安全管理措置を講じているか監督する法律上の責任が生じます。また、委託先がさらに別の業者へ「再委託」を行う場合は、最初の委託者(自社)の事前の承諾(または許諾)が必要です。

よくある質問

当社のサポート窓口には、以下のようなご相談も寄せられています。

Q. Pマークのリスク分析において、マイナンバー(特定個人情報)は対象に含めるべきですか?
A. マイナンバーの取扱いに関する記載も必要になります。なお、「PMSリスク分析対策計画表」の記入例は、様式をどのように記入するかを示した例であります。
→ Pマークのリスク分析において、マイナンバーは対象に含めるべきですかという疑問はこちら
Q. Pマーク未取得でもマイナンバーの「特定個人情報取扱規程」は作成すべきですか?
A. Pマークを受審する場合、マイナンバーに関する規定を「何らかの形で明文化すること」は必須ですが、独立した「特定個人情報取扱規程」を必ずしも別建てで作る必要はありません。
→ Pマーク未取得でもマイナンバーの「特定個人情報取扱規程」は作成すべきですかという疑問はこちら
Q. PMSマニュアルの「特定個人情報事務担当者研修」は、JIS Q 15001規格上実施が必須か?
A. 規格上必須であるとはなっていませんが、適切な管理のために必要な措置が求められていることから、事務担当者に対しても措置を実施する必要性はあるとも言えます。
→ PMSマニュアルの「特定個人情報事務担当者研修」は必須かという疑問はこちら

これらの回答を含め、ISMSサポートブログでは具体的なQ&Aを多数公開しております。実務のヒントとしてぜひご活用ください。

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執筆・監修:ISM Web store カスタマーサポート

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